早稲田式動的耐震性能診断 実技講習開催しました
耐震診断の主流は在来工法向けで壁量主体の診断です。
伝統工法の古民家はその壁量が在来と比較してかなり少ない作りとなっています。
古民家は総持ちで家全体の構成で耐震ではなく免震構造といわれています。
その特性を加味した耐震診断が早稲田式動的耐震性能診断です。
今回その診断士向けの実技講習として開催されました。
診断した古民家は昨年「古民家鑑定」させて頂いたところで、施主も当初から診断を検討されていました。
今回の講習は建築士、建築関係の方も参加して頂きました。
開催に当たり主催の富山県古民家再生協会代表理事から挨拶させて頂きました。
その後講師の伝統工法耐震評価機構主任講師から概要説明をして頂きました。
耐震診断に使用する機材は下記のものです。
地面と家の揺れを測定する機材です。揺れを測定するセンサーはアメリカのNASAが開発した
ものでかなり高価なものです。
まず地面用のセンサーの設置です。
そして家の中心で2階の小屋裏に家用のセンサーを設置します。
いよいよ測定となります。その測定状況を波形を見ながら説明しているところです。
4分の測定を5回繰り返して測定完了です。波形の状況から典型的な伝統工法の波形で
測定値からは安全の範囲に入っているとのこと。速報ではありますが施主の方も安心されていました。
後日診断書で詳細に説明する予定です。
伝統工法の古民家に在来工法の診断に基づいた耐震改修することは、免震構造をことごとくなくすことになります。
古民家の良さを生かしながら耐震改修する為にはぜひこの動的耐震性能診断をご検討ください。
そして古民家鑑定士や伝統再築士と協力しながら古民家を長く安心して使えるように、そして次世代に繋げるように
したいものです。